犬の由来と純粋犬種




アジア・欧州・アフリカの犬の起源は、1万5000年前に東アジアでオオカミを家畜化したことが始まりだと判断されています。
オオカミを家畜化した人々が、東アジアからアジア、欧州に移動し犬を広め、その後、南北米大陸にも犬をともなって広めました。
移動の途中で定住した人々と共にした犬は、環境に適応するように、姿、形を変えたのが犬種の始まりで、適応できなかった個体は自然淘汰された。
すなわち犬種は、健全な犬同士の近親繁殖と自然淘汰によって誕生したのです。

人は定住して牧畜や狩猟を始めると、自分たちの助けになる新しい犬種を作ろうとしました。
異なる犬種を掛け合わせ雑種を作り、その中から目的に合った特徴を持つ犬同士を掛け合わせ、新しい犬種を作ったのです。
さまざまな用途のために作られた犬種は、全て多様な使用目的を持ち、その特徴が、現在の犬種が持っている魅力となって、多くの愛犬家を魅了しています。
哺乳動物の中で犬は、唯一人間と「友達」になった動物です。
オオカミが群れのボスに対して抱く信頼関係を、犬は人に置き換えて、お互いに信頼関係をもちました。
犬は人類と共生して行く過程で、つねに人のそばにいる存在だったのです。


純粋犬種・原産犬種とは・・・
オオカミという1つの種から始まった犬は、現在、700から800の犬種が存在し、国際畜犬連盟(FCI)は、そのうち330の犬種を国際公認犬種としています。

純粋犬種とは、FCI国際公認犬種のことです。
原産犬種とは、その国が原産の犬種という意味です。


愛犬のための百科事典から抜粋


繁殖学の第一人者 筒井 敏彦先生



FCI.JKC 公認全犬種審査員 神里 洋 氏